「水漏れだーっ!!えらいこっちゃ!えらいこっちゃ!」とのことで、今回は、マンション室内からの突然の水漏れトラブルに対応した補修工事についてご紹介します。
「どこから水が!?」「早く止めな!」と大騒ぎになった現場ですが、しっかり原因を突き止めて無事修復完了!
この記事が、マンションを管理されている方の参考になれば幸いです。
駐車場の天井から水漏れ🔍
ある日、住人さんからの一報。
「なんか…駐車場の天井から水が落ちてきてるんですけど〜!!」
現場に急行すると、天井に水染みがあり、水がポタポタと落ちていました。
2階水漏れ箇所の間取り🔍
1階駐車場の天井にできた水の染み。
2階の平面図(間取り)と照らし合わせてみると、どうやら玄関とメーターボックスあたりが真上に来る位置でした。
ガス給湯器の給水栓🔍
まず、住居内すべての水栓を閉めた状態で水道メーターを確認。
すると…メーターの羽根がゆっくりと回り続けていました。
次に、給湯器の給水栓だけを止めてみると、羽根の回転がピタッと停止。
この時点で、給湯配管からの水漏れであることが確定しました。
ユニットバス🔍
洗面化粧台🔍
次に確認したいのは、浴室と洗面所です。
ユニットバスは、エプロン(前カバー)を取り外し、内部の配管とコンクリートスラブの状態を確認。
洗面化粧台も、Sトラップを取り外し、床を一部開口してコンクリートスラブまでしっかり確認を行いました。
廊下床の開口🔍
浴室・洗面所ともに異常が見られなかったため、最も疑わしい玄関付近の廊下に注目。丸ノコを使って床を開口したところ…
やはり、床下スラブには水がしっかり溜まっていました。
スラブに水が溜まっています🔍
下駄箱下から水が流れてきてます🔍
ガス給湯器の給水栓を開け、しばらくコンクリートスラブを見つめていると、スーッと下駄箱の方から水が流れてきました。
水の流れをたどるため、下駄箱を取り外して床下の状態を確認することにしました。
巨大な下駄箱🔍
据え付けの巨大な下駄箱に、気持ちが膝から崩れ落ちそうになりましたが、なんとか踏ん張って諦めずに取り外すことにしました。
下駄箱の取り外し移動後🔍
下駄箱床下の配管🔍
開口部から覗くと、配管そのものには目立った損傷はなし。
よく観察していると…メーターボックスと下駄箱の間のコンクリート壁にある貫通部から水が流れてきている!
コンクリ壁の穿孔🔍
今回の水漏れ箇所である貫通部(コンクリ壁の中)は、複数の配管がぎゅうぎゅうに通っていて、無理に手を入れると、他の管まで破損する恐れがある状況でした。
そこで決断したのが、コンクリートを穿孔し新たなルートで給湯管を切り回すことに!
給湯管(銅管)の切断🔍
銅管を作業性のよい位置で完全に切断し、新たなルートで樹脂管(架橋ポリエチレン管)を使って切り回し接続していく作業に入ります。
繋ぎ変え完了🔍
メーターボックスから延ばした樹脂管(ポリエチレン管)は、既存の銅管と専用継手(ONDA銅管用変換アダプター)を使用してしっかり接続しました。
メーターBOX内🔍
給湯器から下駄箱下まで、新しい給湯配管をバイパスで繋ぎ直し、無事完了!
これで水漏れ補修は完了し、あとは室内を元の状態へと復旧していきます。
開口部復旧🔍
床の開口部まわりは、木材でしっかり補強を行い、そのうえで、カットしておいた床材を戻しビスで固定。
最後に、隙間をパテで埋めます。
CFシート施工中🔍
廊下の既存の柄にできるだけ近い新しいCFシートを用意し、上から丁寧に貼り付けて仕上げました。
内装復旧工事の完了🔍